開発秘話

きっかけはお客様からの相談でした。



当社では1942年の創業以来、ゴム製品の販売をしております。
その技術を応用し、ゴム製雨合羽の生地から体育館のフロアシートを製造販売するようになりました。

1983年(昭和58年)に愛知県でインターハイが開かれ
ウェイトリフティングの試合会場で当社のフロアーシートをご採用いただきました。
その際、施設の担当者から「フロアーシートを手で巻くのが大変」「巻取機を作って欲しい」とのご要望をいただいたのです。

フロアーシートはケガの予防や、床の保護のために必須といってよい設備ですが、
当時は機械式の巻取機がほとんどなく、使用時にはすべて人力で巻き出し、巻き取りを行っていました。
長時間、中腰や屈んだ姿勢のまま作業する必要があるため、かなりの重労働であるのは間違いありません。

「お客様の困り事を解決せねば」
と一念発起!そこからが苦労の始まりでした。


試作機の開発を開始


▼1983年(昭和58年)1号機


固定した装置でシートを引っ張り、巻き上げるタイプの試作品を製作しました。

体育館のフロアシートは約20mの長さがあり、重さは約20kg。
巻き取るために、かなりの力が必要です。
また、床に固定した装置でシートを引っ張って巻き取っていくと、シートと床が擦れてフロアに傷がついてしまいます。

床に傷をつけないようにする改良が必要でした。


▼1984年(昭和59年)2号機


巻き取る力が弱く、途中で動かなくなりました。
左右の調整に難航しました。


▼1985年(昭和60年)3号機


1985年(昭和60年)。3号機では電動モーターを積みましたが、大型化に伴い筐体重量が増加してしまい、電源のコードも必要で、取り回しづらくなりました。


▼1986年(昭和61年)4号機


軽量化するために、部材関係を見直しました。
しかし、筐体はまだ重く、取り回しの改良は得られませんでした。


▼1990年(平成2年)5号機


4号機と比べると筐体が小型化し、取り回しやすくなりましが、電源のコードが、やはりじゃまでした。


▼1991年(平成3年)6号機


電動モーターをやめ、構造を一から見直しました。


▼1993年(平成5年)7号機


商品として出荷できる形になってきました。


販売開始!ついに製品型番が付きました


▼1995年(平成7年)SRM巻取機


商品開発を始めてから12年。ようやく製品型番がつき、一般に出荷を始めました。
しかし、まだまだ改良は続きます。




▼2000年(平成12年)


SRM巻取機(改良型)


さらに効率よく巻き取れるように、改良をいたしました。


▼2008年(平成20年)


ERM(AD-ERM)巻取機



今までの巻取機より、重量2分の1、コスト3分の1を達成したERM巻取機です。


▼2010年(平成22年)


ERM巻取機(AD-ERM-SR10)巻取、巻出機



巻取機に巻出し機能を追加しました。
シートを10cmラップして敷設することができます。


最新商品 ERM-1C(モップ付)


巻取機にモップ機能を追加しました。

巻取をしながらシートの汚れを取ることができ、片付け・清掃を一括で行えます。


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